だいぶ間が空いてしまいましたが、Power Appsにおける繰り返し処理について、書いてみます。
データソースを直接操作しない繰り返し処理
前回の記事では、データソース(テーブル)に対する処理を繰り返し行うための関数を紹介しました。
Power Appsには他の一般的な言語にあるような、forやwhileといった変数を直接使った繰り返し処理を関数はありませんが、Sequence関数を利用して擬似的なテーブル(データソース)を用意し、それをもとに繰り返し処理を記述することが可能です。
Sequence関数
Sequence関数は指定した範囲の数値のテーブルを作成する関数です。
Sequence(レコード数,初期値[,ステップ])
初期値から始まってステップ毎に加算された値を持つテーブルをレコード数分作成します。ステップは省略すると1とみなされます。
例えば、
Sequence(10,1)
とした場合、
Value |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
というテーブルになります。
これを利用してForAll関数で繰り返し処理を書くことができます。
Clear(Table1);
ForAll(
Sequence(10,1),
Collect(Table1,{Table1Value: Value})
);
結果として、Table1というコレクションが以下のように作成されます。
Table1Value |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
コレクションの内容とは直接関係なくループ処理を書きたい時に、Sequence関数は便利です。
このSequence関数を使って「Power Appsで暗号化できるか」の中で紹介した関数を作成しています。
次回はそれらの関数を紹介したいと思います。
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